ロンドン消息 2021

ロンドンで1年間暮らします

BRPカードを取りに行く

BRPカードとは、「生体認証情報を含む在留許可証」(バイオメトリックレジデンスパーミット)のことである。日本で英国のビザ申請が認められると、パスポートにビグネット(入国と30日間の滞在許可証)のステッカーが貼られる。そのパスポートを持って英国に入国し、入国後10日以内にBRPカードを取得して、ここで英国の在留が認められることになる。BRPカードを手に入れることは、英国に長期滞在するための最終かつ重要なミッションとなる。

 

日本で英国のパスポートを申請する際に、GOV.UKのウェブサイト上で、BRPカードの受取先をあらかじめ登録しておかなければならない。ロンドン各地の郵便局が受取先となっているので、その中で最寄りの郵便局を選んで指定する。グーグルマップでロンドンの地図を確認しながら郵便局を選んでいる時は、まだまだ夢の世界の中である。そして実際に本人が入国すると、すぐに指定していた郵便局にBRPカードが届けられるので、出来るだけ早く取りに行くことが求められる。GOV.UKの文書では10日以内に取りに行くようにと書かれている。

 

通常であれば入国して翌日にはBRPカードを取りに行くことができるが、現在、英国では防疫上の水際対応が行われており、入国後10日間の自己隔離が義務付けられている。BRPカードの受取期間が10日間、自己隔離期間も10日間である。両方を同時に行うことは不可能だ。とても悩ましい。「Test to release」を受けると最短5日間で自己隔離期間が終了となるので、この件について気を揉まなくてもすむ。

 

4月6日、晴れて自己隔離期間が終了となったので、さっそくBRPカードを取りに向かう。郵便局はキングス・クロス駅近くにある。地下鉄に乗って郵便局に向かった。ミッションはこれで完了と思いきや、最後に少々手間取った。郵便局の窓口にて、いつ入国したのか、入国して10日以内なのか、「Test to release」の結果は何か、など色々と質問を受け、最後に「Test to release」の陰性証明書のPDFデータを提示するよう求められたのだった。確認が終了となり、やっとBRPカードを受け取ることができた。

 

10日以内にBRPカードを取り行くのか、あるいは10日間自己隔離を行うのか、どちらを行うべきなのかという問題について。正解は「自己隔離」であった。

 

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キングス・クロス駅の横に並ぶセント・パンクラス駅。ここからパリ行きのユーロスターが出発する。パリに行ける日が来るのを待つ。