ロンドン消息 2021

ロンドンで1年間暮らします

トラファルガー広場

4月14日、水曜日。廊下の非常ドアを取り換える工事の日だった。騒音が激しくなったので部屋を出て、地下鉄に乗ってチャリング・クロス駅に向かい、駅から歩いてトラファルガー広場に行ってみた。

 

トラファルガー広場は、トラファルガーの海戦を記念した広場であり、大きな四頭のライオンに囲まれて上空高くにネルソン提督の像が聳えている。ネルソン提督は、ナポリ在住の外交官ウイリアム・ダグラス・ハミルトンと、その妻エマとの三角関係に陥った。ネルソン提督は社交界の寵児として迎え入れられたものの、実際には闘いにより隻腕隻眼となって身体的に不自由な状況だった。そんなネルソンの身の回りの世話をしていたエマは、次第に関係を深めていったという。色々と興味深い問題があるが、まずはトラファルガー広場のネルソン総督像がどのような姿だったかを見に行った。上空に聳えるネルソン提督を眺めると、左手に剣を持っていた。ぐるっと回って右腕を下から見上げると、衣服越しに肘下から無くなっているように造形されていた。負傷しても凛々しく立つ像である。

 

向かいのナショナルギャラリーは現在閉館中。次回のロックダウン緩和予定日である5月17日に再開となるのだろうか。ナショナルギャラリーは閉まっているものの結構な人手があり、ライオンの横に座る人、思い思いの場所で自撮りする人など、皆、トラファルガー広場を楽しんでいた。

 

そのままオックスフォード・サーカスに進む。オックスフォード・サーカスは二つの大通りが交わる交差点で、渋谷のスクランブル交差点の規模を大きくしたようなショッピング街である。交差点に向かっていくと、紙袋を持った若者たちが大勢やって来る。ZARA、H&Mが目立つが、時々、無印やユニクロの袋を持っている人も通る。しかし、なかでも一番多かったのが「primark」の袋だった。「primark」の袋を持った若い女の子たちのグループがどんどんやって来る。そして、「primark」の大きな店舗を発見。入店する若者たちの列が出来ていた。

 

帰ってからPrimark uk のサイトを見た。若者たちに人気のファーストファッションブランドだった。日本のGUのような感じだろうか。